福利厚生会社が融資手続きをバックアップ
住宅購入資金として、財形融資で1400万円を借り受けたIさんは、借入期間を10年と定め、月々約6万円、ボーナス時にはまとめて約40万円の返済計画を立てました。東京近郊で家族4人が暮らせる同クラスのマンションを借りようとするならば、単純に倍程度の家賃を払うことになるでしょう。
マイホームを買うという経験は、一生に一度あるかないかの大仕事です。一連の複雑な手続きをリードしてくれたのは、福利厚生会社の担当者でした。
「家を買うときの手続きは、とにかくわからないことだらけです。モヤモヤとした不安や疑問でいっぱいになる。そのなかでありがたかったのは、担当の方のサポートでした。どんなときも、心配を払拭するように力強く“大丈夫です”と答えてくれたのが印象的で、安心して手続きを進められました」
財形融資を利用するメリットは、その制度内容だけでなく、運用のサポート体制にもあるのかもしれません。
「財形融資を選んだことで、安心して手続きを進められたうえに、月々の返済金額もグッと抑えることができました。本当によい買い物をしたと思っています」
よい物件との出会いを後押しし、Iさんのマイホーム取得に一役買ったのは、紛れもなく財形融資の優れた制度と頼もしい福利厚生会社の担当者だったといえるでしょう。
充実の住空間で始まった家族4人の生活
それまで3世帯でバラバラに暮らしていた4人が家族となり、新居を手に入れたことで、新たな生活がスタートしました。
新居の間取りは、夫婦と子供2人がそれぞれ個室をもてる3LDK。団らんの場であるリビングには床暖房が入っていて、冬でも快適です。白で統一されたカウンターキッチンの奥には、窓際に小さなテーブルを備えたユーティリティースペースがあり、奥様はここにパソコンを置いて、レシピを開いたり音楽を聞いたりしながら料理を楽しんでいます。Iさんのお気に入りは広々とした浴室。奥様は大きな鏡と収納力のある洗面所が自慢です。
リビングにはIさんが長年愛用しているワインセラーが置かれ、選りすぐりのワインがぎっしり寝かせられています。会社で国内外のワインを取り扱っていることもあり、Iさんはソムリエと同等の知識を要するワインアドバイザーの資格をお持ちです。
「この家はバリアフリーなんですよ」
足元を見ると、フロアは段差のないフラットなつくりになっています。玄関の上がり框(かまち)もわずか10cmほどで、シューズクロゼットの横にはベンチが設けられ、高齢者でなくともブーツや紐靴を履くのに便利です。
「壁紙は入居前にリフォームしてくれるというので、全部を白にせず、キッチン側の一面だけ淡いグレーのクロスにしました」
アクセントに選んだクロスの縦ライン模様は、空間の高さを強調し、室内を広く見せる効果もあります。白とダークブラウンで統一された落ち着いた内装に、Iさんご夫妻の感性も加わり、オリジナリティのあるモダンな空間がつくられていました。
たくさんのご縁を結びつけた財形融資
新しい住まいで暮らしはじめて、1年余りが過ぎました。
「どんなにいい家でも、1年くらい住んでみると何かしらアラが見えてくるものでしょう? でも、いまだにそれが見つからない。強いて言えば――、給湯の時間がかかることかな。家が広くなって、ボイラーまでの距離が遠くなったから」
そう言って、Iさんは目を細めます。
来客用の宿泊施設や集会所がない分、相場より低めというマンション管理費は1万円ほど。月々の返済と合わせても、負担の少ない金額です。マンションのエントランスを入るとプライベートの中庭があり、よく手入れされた植栽の間を小川が流れています。子供たちの遊具スペースやペット用の足洗い場も設けられ、住人たちの憩いの場となっています。
奥様には先日、マンション内で思いがけず嬉しい再会があったそう。
「同じマンションに、高校時代の先輩と、かつて在職していた頃の先輩が住んでいらっしゃったんです。30年ぶりの再会が嬉しくて、ランチに行ったり、ホームパーティーを開いたりしています」
ここにはたくさんのご縁があるように思える――とIさんは言います。
「私たちがこのタイミングで出会い、結婚したからこそ、この家を選んだんだと思います。そのマンションで、旧知の方との再会がこうも偶然に続くなんて、運命を感じずにはいられません。いろんなご縁が重なって、いま私たちはここに暮らしていると思うんです」
Iさんご一家の新たな門出に勤労者退職金共済機構の財形持家転貸融資が役立ったことも、ご縁の一つなのかもしれません。